Power AppsでDynamics 365 Salesは代替できる?カバーできる機能とライセンス費用を比較!
- takutofukunishi
- 5月1日
- 読了時間: 2分
更新日:5月7日

近年、Microsoftのローコードツール「Power Apps」の導入が進む中で、「Dynamics 365 Salesの代わりにPower Appsで構築できないか?」というご相談を受けることが増えてきました。
この記事では、Power Apps(特にModel-drivenアプリ)でDynamics 365 Salesの機能がどこまで代替できるのか、またライセンス費用の比較も含めて詳しく解説します。
Power Appsでカバーできる主な機能
Power Appsは、Dynamics 365と同じデータ基盤「Dataverse」を使用しており、以下のような基本機能は十分にカバーできます。
リード・顧客管理リード、取引先企業、取引先担当者などの管理が可能です。
商談・案件管理商談のステージ、金額、受注確度などを管理できます。
活動・タスク管理電話、予定、メールなどの活動履歴を記録。タスク機能も実装可能。
Power Automate連携承認フローや通知など、業務自動化を柔軟に設計できます。
ビジネスルール・JavaScriptによる画面制御入力制御や自動入力処理ができます。
Power BIとの連携データをPower BIで可視化し、ダッシュボードとして表示可能。
セキュリティ管理セキュリティロールや階層ベースのアクセス制御にも対応。
部分的にカバーできる機能(カスタマイズなどが必要)
次のような機能も、Power AppsとPower Automateを組み合わせることである程度実現できますが、Dynamics 365 Salesの標準機能ほどの完成度や操作性はないことに注意が必要です。
ビジネスプロセスフロー(BPF)
Wordテンプレートによる帳票出力(見積書など)
営業プロセスの可視化(ステージごとのグラフなど)
Power AppsではカバーできないSales専用機能
以下のようなDynamics 365 Sales固有の機能は、Power Appsだけでは対応が難しいです。
機能 | |
営業予測(Forecast) | チーム単位の売上見込み集計など |
AIによる営業支援(Sales Insights) | 商談スコア、自動提案など |
Outlookとの高度な連携 | メールトラッキング、関係インサイトなど |
KPI・目標管理 | 担当者ごとの目標値や達成率の管理 |
ライセンス費用の比較(2025年4月時点・参考)
ライセンス | 月額(税抜) | 特徴 |
Dynamics 365 Sales Enterprise | 約 10,330円 | すべてのSales機能(AI、Forecast含む) |
Dynamics 365 Sales Professional | 約 6,150円 | 一般的な営業支援機能に限定 |
Power Apps Per App プラン | 約 620円 | 1ユーザーが1アプリにアクセス可能 |
Power Apps Per User プラン | 約 1,550円 | 1ユーザーが複数アプリを利用可能 |
※価格は変更の可能性があるため、詳細はMicrosoft公式をご確認ください。
まとめ:どちらを選ぶべき?
「営業の基本機能だけでOK」→ Power Appsで十分
「営業予測やAIも使いたい」→ Dynamics 365 Salesが必要
「一部部門だけSales、他はPower Apps」→ ハイブリッド構成も可能